株取引を行っている方にとって非常に厄介なのが「公募増資」です。
公募増資を会社が実施すると発表すると、株価は大きく下落することが常となっています。
これは、持分の希薄化を懸念して株価が下がるためです。
簡単な例ですと、会社の時価総額を100億円とし、発行株数が100株だったとすると、1株あたりの価値は1億円となります。
しかし、会社が10株を新しく発行し、それを1株1億円で募集したとすると、会社の時価総額が100億円で変わらなければ、100億円を110株で分けることになるので、1株あたり約9,090万円と約10%程度下がってしまいます。
ですので、公募増資を行う場合には、10株発行して10億円お金を調達したのであれば、せめて時価総額をその10億円以上上昇させるようなことをしてね問う話になります。
こういう話を業界用語で、エクイティ・ストーリーと呼んでいます。
エクイティ・ストーリーとは、調達したお金をどう使って、どう会社の価値を上昇させますよという話です。
会社の価値は一般的には将来の利益の何倍か、すなわち予想PER何倍かで付いているといわれます。
ですので、上記の例であれば、10億円調達したので、その10億円使って利益を10%以上増やしますと言えて、それを投資家が信じさえすれば株価は逆に上がることになります。
しかし実態としては、そうそう事業はうまくいかないので、調達した分だけ一旦株価は下落することになります。
感覚的には公募増資が発表され、業界用語ではこれをローンチ(L)と呼んでいて、そのローンチから約15日後が株価のボトムとなることが多い感じを持っています。
これはあくまでも個人的な経験則ですが、ローンチしてから15日後に株を買うと、その後上がっていく可能性が高いのではないか、という感覚があります。
これは、公募増資を発表した後に会社は投資家に対して、証券会社を通じて今回お金を調達する理由はこうですよ、このお金があればこんなに成長できますよというエクイティ・ストーリーを説いて回るのですが、それが投資家に浸透するまでにかかる時間ではないかと考えています。
従って、公募増資が発表されてから15日後が株を買うねらい目なのではないかと思います。
株式投資 | 3.8 |
株式投資とは、東京証券取引所などに上場している企業の株式を売買することで、その売買差益を収入にする副業です。売買できる株式はトヨタ自動車などの大企業から、サイバーダインなどの将来の成長が見込めるベンチャー企業まで様々です。株式投資では、収入に係る税金の額が20%と固定であるため、税金の観点でメリットがあります。 |