「メジャーSQで相場が大きく動いた」という言葉を聞くことも多いかと思います。
今日はこのSQについて簡単にまとめています。何か取引のアイディアになれば幸いです。
SQとは、特別清算指数と呼ばれます。
これは、先物取引やオプション取引の決済最終日にその決済のために用いられる基準となる価格が特別清算指数です。つまり、日経平均の11,000円のコールオプション(買う権利)を持っていた場合、決済最終日のSQ値(特別清算指数)が12,000円であれば、+1,000円の利益となります。先物取引であれば、日経平均の先物を13,000円で買っていたとすれば、SQ値が12,000円であれば12,000円しか受け取れません(反対売買される)。
このSQ値の算出の時点は以下のようになります。
<株式指数先物>
3月、6月、9月、12月の第二金曜日(休場の場合はその前日)の前場寄り付き
<株式指数オプション>
毎月第二金曜日(休場の場合はその前日)の前場寄り付き
特に株価指数先物と株価指数オプションのSQ算出日が重複する、3月、6月、9月、12月の第二金曜日をメジャーSQと呼んでいます。
なお、SQ値は日経225構成銘柄がすべて寄り付いた後に算出するため、前場の開始直後に確定するとは限らず、場合によっては後場に確定する場合もあり、日経平均株価の値と乖離してしまうこともあります(日経平均株価の始値は、9時0分15秒の時点で日経225構成銘柄の始値を元に算出。寄り付いていない銘柄は気配値等を用いる)。すべての銘柄が寄り付いたら、それぞれの銘柄の始値を用いて日経平均株価と同じ計算方法によってSQ値を算出します。
ではなぜこのSQに絡んで相場が大きく動くのでしょうか。
これは、裁定取引のロールオーバーの取引によるものと考えられています。
裁定取引では、例えば「当限売り/現物買い」をします。一方で期限が近付くとどこかのタイミングで「当限買戻し+翌限売り」で当限を手仕舞い、翌限でおなじポジションを取ろうとします。これがロールオーバーです。ここでロールオーバーがうまく行かない場合、「当限売り/現物買い」が残り、当限はSQで差金決済されて清算されてしまうので、「現物買い」が残り、これを解消するために「現物売り」が起きます。
通常、SQ前に大半のロールオーバーは完了していることが多いのですが、ロールオーバーに失敗すると、想定以上の現物売りにより相場が大きく下落してしまう場合があります。
上記の要因から、ロールオーバーの規模の大きいメジャーSQは注目されています。また、相場は先取りして動くため、メジャーSQ前のロールオーバーが確実に実施されているか否かによって現物株の相場動向も一定程度左右されることも想定されます。
株式投資 | 3.8 |
株式投資とは、東京証券取引所などに上場している企業の株式を売買することで、その売買差益を収入にする副業です。売買できる株式はトヨタ自動車などの大企業から、サイバーダインなどの将来の成長が見込めるベンチャー企業まで様々です。株式投資では、収入に係る税金の額が20%と固定であるため、税金の観点でメリットがあります。 |